ダム:黒部ダム

黒部ダムとはどんなダム?

黒部ダムは日本で一番標高が高いダムで、その高さは186メートルにも及び、なんと50階建ての建物よりも高いと言われています。
また、アーチ型をしたその形はとても美しく、見るものを魅了してしまいます。
また、その他には提頂長が日本一の長さ、体積が日本一の量、貯水量に関しては日本で4番目と高水準のダムになっています。

この黒部ダムは戦後の復興期に起こってしまった電力不足を解消するために建設されたダムだとされています。

戦後の電力不足は国家問題になるほど深刻なものだったらしく、電力を補うためにまず関電が導入した火力発電所が対応しましたが、対応しきれなかったために、大規模な水力発電所を建設しようと構想されたのが黒部ダムということでした。

この黒部ダムは当時関西電力の社長であった太田垣士朗が陣頭指揮をとり、昭和31年から7年もの歳月と513億円という巨額の費用、のべ1000万人と膨大な人材を投入して、社運をかけて行われた工事だったようです。
この513億円は今のお金に換算すると1兆円超えるとも言われていますのでどれだけのお金を投入したかわかると思います。
工事の一番の難関だったのは大町トンネル内の大破砕帯だったようで、そのときに起こった大出水は後に映画「黒部の太陽」でも取り上げられたほどだったようです。
また発電専用のダムとして黒部川第四発電所が10キロメートル下流で、地下150メートルという場所に昭和38年に設置されたようです。